5年前に行われた、豊島逸夫(日本の貴金属トレーダー、経済評論家)と澤上篤人(日本の長期の株式投資家)との対談につき、現在の金融情勢において示唆に富むものであったため紹介します。
- 金地金を保有することは、心の余裕であり、絶対的価値であり、他の投資に関してリスクを取るベースとなる。
- 株式が紙切れになっても、家が焼けても、預金を預ける銀行がデフォルトになっても、地震、津波等による大災害が来ても、遠隔地金庫で保管されている金地金は守られる。
- 金地金は、有事の資産であり、9.11のときNew Yorkの世界貿易センタービルの隣にあった金地金取引所の地下6階にあった、8トンの金塊は1gの損失もなかった。阪神淡路大震災の廃墟の中のたんす預金の札束は黒こげになったが、メイプルリーフは損傷なく発見された、TBSのTV映像はその特徴を顕著に表すものであった。
- 金地金の投資戦略は、Buy & Forgetである。他の投資が主役で、金地金は脇役だからである。金地金は、投資ではなく、主役の調子が悪いとき、金地金の保有がモノをいう。
- 日本で一番金が売れている都市は、京都である。京都のお寺の住職が一番金地金を購入している。応仁の乱(1467年~1477年)でも金地金は残ったという。また、戦国時代でも城のある町で、金地金が売れている。
- SDGsの視点から、ダイヤモンドは、時代ごとにデザイン変更でカットし直しでカラットは減少するが、金地金は減らない。原油はリサイクルできない。スマホ1トンで200gの金地金が取れて、すべてリサイクルされている。
2022年5月